12月9日、いよいよCOP25 第2週目がスタートしてまいりました!2週目からのCOPは、大臣や意思決定を行うことのできるレベルの方々を交えて交渉が展開されていきます。しかし、今回は(というか今回も)事務レベルの交渉が遅れており、2週目のはじめのほうでもその交渉が続けられているようです。
それではさっそく第2週目初日の様子をCOP25 第2週目に参加しているCYJ派遣員、太田、郭、亀山、小出、露木、平澤よりお届けします。
COP25 DAYOFFの様子はこちらから↓
2週目からは大臣クラスがCOPの会場に来るため、それに伴ってメディア関係者など2週目から参加する人々も増えていきます。そのような中で、サイドイベントやアクションは更なる盛り上がりを見せていくそうです。
まずは、この日会議室やパビリオンの外で行われていたアクションを1つ紹介します。
床に白黒の人の横顔のイラストが並べられているのがご覧いただけると思います。これらの横顔は、様々な理由で殺害されたいわゆる「アクティビスト」と呼ばれる方々をお顔を模したもので、このFoE(Friends of the Earth)のアクションでは、追悼の意を込めて、そうした方々の名前を一人ひとり呼びあげていました。
アクティビストたちの声は時に、国やその方針に反するため「耳障り」なものとして扱われかねません。また、どういう形態でアクションを起こすのがベストなのかというのは大変難しい議論になってくるのかと思われますが、誰かが声をあげたとき、それを排除するのではなく耳を傾けその正当性や実現可能性をともに考えることのできる社会が広がっていけばと考えさせられました。
この日の昼は、Asian Youth Cooperation Network(AYCN)のユースたちと昼食をとりながら、残りのCOP開催期間でのAYCN協働について話し合いました。アジア諸国の中でも特に東南アジア諸国は海に面している国が多く、COP25のテーマである"Ocean"に関連したアクションをなにかできないだろうかと議論を交わしました。まず初めに、それぞれの団体による現状共有と、今後のCOP25内での予定を全体で確認し合いました。この昼食会の進行を担ってくれたシンガポールのユースは、日本が東南アジアの国々に対して行なっている石炭火力発電事業への投融資について言及していてました。また、韓国のユースは化石燃料からのダイベストメントについて話していました。アジア諸国のユースたちにとって、化石燃料からどのように再生可能エネルギーに移行していくかという共通の課題を抱えており、さらに、日本の石炭火力発電所への海外ユースの注目も高いということが改めて認識しました。
また、本日もJAPANパビリオンでは様々なイベントが行われていました。この日CJYメンバーが訪れたのは、水素社会に向けたアプローチや可能性に関するイベントです。そもそも水素をつくり出すことにおいて、メタンやナフサを使用するのでGHG排出にならないのではないかなど指摘を受けることが多いですが、水素の可能性として①貯蔵、輸送が可能 ②バッテリーより大容量の貯蔵が可能 の2点があげられます。多様でかつ複雑な現代社会において、サステナビリティに関するあらゆる可能性、選択肢を生み出すことは重要なポイントといえるだろうと思います。
ジャパンパビリオン以外の各国のパビリオンも、COP25後半も引き続きイベントが行われていきます。この日、タイのパビリオンでは「Climate Youth Action talk」というイベントが行われていました。パネルに登場した3名のユースはそれぞれスイス、オーストラリア、ケニア出身で自国での気候変動に関する動向や若者として気候変動問題へのアクションをしていく上での難しさについて話をしていました。この中で、パネリストの1人が放った印象的な言葉を紹介します。"What's close to your heart? Imagine your value things getting destroyed (あなたの心に寄り添うものは何であろうか? あなたにとって価値のあるものが壊されていくことを想像してほしい。)". 世界には、気候変動問題解決のために様々なアプローチをするユースがいます。そうした者が、このCOP25の場で自分の意見を発信できることの素晴らしさを必要性を再認識できました。
2週目からも各国は精力的にCOP25にコミットしていく様子が会場にいるだけで感じ取ることができます。自国の名産を配るところ、楽器を演奏するところ、伝統的な装飾を施すところなどなど、皆共通しているのは、誰もがただ「待っている」だけではなく、能動的であるといことです。
それでは、皆さままた明日!!
(ブログ管理及び執筆者:Climate Youth Japan広報 藤縄)
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