先日6月25日、環境大臣室において「コロナ後の経済社会の再設計」をテーマとした若者との意見交換会が行われました。弊団体からは近藤、堀が環境大臣室にて、また16名がオンラインにて参加しました。
意見交換会では、各団体から提言書を提出し、その趣旨について説明をした後、小泉環境大臣との自由討議を行いました。
《参加団体》
Climate Youth Japan
《提言の主旨》
CYJは、コロナ危機と気候危機を同時に解決するグリーンリカバリー政策の主流化を求めるにあたって、主に以下内容について提言を行いました。
NDC数値目標の引上げ -1.5℃目標とのギャップを埋めるグリーンリカバリーを-
エネルギーミックスの抜本的見直し -難しい課題を先送りにしない覚悟を-
省エネ政策における熱の有効活用の重点化 -戦略の具体化を-
移動交通について -コロナ危機による行動変容を踏まえた対策の重要性-
将来世代の声/国民的議論の政策反映 -新たな政策決定手法の提案-
これらの論点に関連して、原子力発電や再エネについての具体的な提言を行いました。
↓提出資料について
《小泉環境大臣より》
意見交換会内では、小泉環境大臣から以下のようなコメントをいただきました
・コロナ後の経済社会再設計(Re-design)において、脱炭素社会・循環型社会・分散型社会は最優先で進められるべき課題である。
・若者の意見は間違いなく政府にも届いている。昨年は、様々な技術を持っている日本にも入ってほしいという若者の声を受け、"Clean Air Initiative"に加入した。また、昨年11月の意見交換会での若者からの声を受け、気候危機宣言を出すに至った。今回もどのように次に繋げられるかを楽しみにしている。
・環境問題は他省庁などとも連携しながら進めている側面があるため、他省庁にも若者から意見を届けてほしい。
《弊団体参加者のコメント》
近藤壮真 (共同代表 / 東京大学教養学部2年):
コロナウイルスの感染拡大により、都市の過密化や公衆衛生の観点を取り入れたインフラ整備の欠如など、この社会が抱える構造的な脆弱性が浮き彫りになりました。しかし、将来世代に渡って悪影響をもたらしかねない潜在的な課題もまだまだたくさんあります。気候変動に関連する課題もその一つです。私たちが将来生きていく時代に起こるような課題には、まだ克服に向けて対策するための時間があります。しかしそのタイムリミットは刻々と迫っています。今後これらの課題がより複雑化、あるいは地球規模化することを念頭に置くと、コロナ禍からの脱却に加えて、環境問題への対策も含めた潜在的脆弱性への対処も同時に、スピード感を持って取り組んでいくことは不可欠です。「グリーンリカバリーの主流化を!」はこうした文脈も踏まえて今回提言しました。
今後は、提言のみにとどまらず、イベント開催や他のユース団体との協働を通して、将来世代を生きていく若者が対して気候変動に強い危機意識を持っている、ということを発信するような具体的な取り組み、また気候危機について幅広い世代に知ってもらえるようなアクション、を加速的に行っていく必要性を感じました。
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