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「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」の策定プロセスに関わり続けた半年間

更新日:2019年12月27日

G20サミットも迫る中、6月11日、パリ協定に基づく温室効果ガスの低排出型の発展のための長期的な戦略として、「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」が閣議決定されました。この長期戦略をもとに気候変動対策に関わる政策決定がなされるため、長期戦略にてより高い目標を掲げることは重要です。



Climate Youth Japanでは、2月に自民党の調査会にて発言(過去の記事)、4月末よりパブリックコメントの作成、5月に環境省主催の意見交換会(今回の記事)に参加するなど、若者世代としてこの長期戦略の策定プロセスに参画しようとしてきました。



長期戦略へのパブリックコメントの締切が迫る5月12日、環境省主催の「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略(案)」に関するユース世代との意見交換会(環境省HP)にClimate Youth Japanとして参加させていただきました。重要な戦略に対して若者世代の意見を聞く機会を設けていただき、大変嬉しく思います。



この意見交換会は、環境省が長期戦略策定前に未来の社会を担うことになる若い世代の意見を求める場として設けたものであり、弊団体のほかには京都大学のエコ~るどのメンバーや、若手研究者が参加し、自分たちの活動や理想の社会像、長期戦略に対する見解を述べることができました。


ユース世代はこれから気候変動の影響を受ける世代です。50-60代の方々のみに政策決定を任せきりにしていると、私たちは将来普通の暮らしができないかもしれません。例えば、気候変動により海面上昇がさらに起こると、日本の沿岸地域で住めなくなる地域があります。沿岸地域には食料などの輸出入港があり、港が被害を受けると食料の流通が滞る可能性があります。遠い未来で私には関係ないと感じる人がいるかもしれませんが、私たちユース世代にとっては被害を受ける可能性は大きいです。



意見交換会に登壇したメンバーの感想


私は今回の意見交換会を通じて、対話の難しさを感じました。CYJとして事前に用意していた意見を伝えることはできましたが、対話というより意見表明のような形になってしまいました。相手が対話しやすいような聞き方をすると意見交換がより活発に行われたのではないかと思います。(内藤)


今回の意見交換会では、弊団体の意見を若者世代の代表として、意見表明ができました。他の登壇者の意見も参考にさせていただき、今後の活動に生かしていきたいと思います。(福島)

Climate Youth Japanから登壇したメンバー(左から福島、内藤、今井)



パブリックコメントも提出しました!


この意見交換会での議論も踏まえ、弊団体からパブリックコメントを提出しました。


*2050年に排出量実質ゼロを目指す野心的な長期目標の策定

*石炭火力発電廃止のロードマップ策定と再生可能エネルギー導入の明確な目標数値の設定

*国民が目指す社会について意見を述べることができる機会の提供

など、含めています。こちらで全文を見ることが可能です。



パブリックコメント作成に携わったメンバーの感想


毎年、エネルギー政策や国際交渉に対して提言を行うCYJですが、パブリックコメントを団体でひとつ作りあげる作業は想像以上に難しかったです。先述の意見交換会での若者と環境省、またフロアの聴衆との議論から、「ユース世代としてより野心的な要請が必要だ」「一方で理想だけではなくその理想が実現可能な根拠を示すべきだ」など、私たちの取るべきスタンスを確認できたような気がします。(今井)


今回、初めて提言書作成に関わって、団体で1つものをつくることの難しさを痛感しました。また、長期戦略は今後の日本の脱炭素化にむけて重要であることを念頭に置き、ユース世代としてパブリックコメントを出すことに大きな責任を持って取り組みました。(福島)



今回は若者世代の意見を聞く機会を京都で開催されましたが、他の地域、特に気候変動の被害をすでに受けている地域でも国民や若者の意見を聞く機会を提供していただきたいと思っています。

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